目が乾く
目が乾く

「目がゴロゴロして乾く」「目が疲れやすい」「夕方になると見えにくい」
――こうした症状の多くは、ドライアイによるものです。パソコンやスマートフォンを日常的に使う現代では、非常に多くの方が経験する身近な症状ですが、原因やタイプを正しく理解することが、適切な対処につながります。このページでは、目の乾きの機序・原因・治療についてご説明します。
ドライアイは、さまざまな要因によって涙の量や質が低下し、目の表面を覆う涙の膜(涙液層)が不安定になることで、目の不快感や見え方への影響が生じる状態です。2016年に改定された診断基準でも、涙液層の安定性の低下がドライアイの中心的な特徴として位置づけられています。涙の「量」の不足だけでなく、「質」の低下によって涙が蒸発しやすくなるタイプが多いことも近年わかってきました。パソコンやスマートフォンを日常的に使う現代では、非常に多くの方が経験する身近な状態です。
涙は、油層・水層・ムチン層という3つの層が重なった「涙液層」を形成し、目の表面を均一に覆うことで乾燥や外的刺激から守っています。ドライアイには、涙そのものの分泌量が減る「涙液分泌減少型」と、まぶたの縁にあるマイボーム腺の機能低下などによって涙が蒸発しやすくなる「蒸発亢進型」があり、日本では後者が多いことが指摘されています。どちらのタイプかによって適した治療が異なるため、正確な検査が重要です。
ドライアイはさまざまな症状として現れます。「目が乾く」という自覚症状がなくても、以下のような症状があればドライアイの可能性があります。
治療の基本は点眼薬です。涙の成分を補う人工涙液、保水力を高めるヒアルロン酸点眼、涙やムチンの分泌を促して涙液層を安定させる点眼薬など、原因やタイプに応じて使い分けます。点眼薬だけでは効果が不十分な場合は、涙の出口(涙点)に小さなプラグを挿入して涙を目の表面にとどまりやすくする「涙点プラグ」を検討することもあります。マイボーム腺機能不全が関与している場合は、まぶたを温める温罨法やまぶたのクレンジングも効果的とされています。まぶたの縁の慢性的な炎症(眼瞼炎)を伴う場合の詳しい対処法は、「まぶたが痛い・できものがある」のページもご覧ください。
角膜・結膜の傷の有無、涙液層の状態を観察します。
涙の量・安定性を測定します。ドライアイの診断に用います。
まぶたのマイボーム腺の状態を確認します。
市販の人工涙液・潤い目薬は軽度のドライアイには有効なものもあります。ただし、充血除去成分(血管収縮薬)が入ったものは使い続けるとかえって充血が起こることがあるため、ドライアイには適していません。症状が続く場合は眼科を受診して適切な点眼薬を処方してもらうことをお勧めします。
はい、その可能性があります。目の表面が乾燥すると、その刺激で反射的に涙の分泌が増えることがあり、「乾いているのに涙が出る」という一見矛盾した症状として現れることがあります。
ドライアイと診断されてもコンタクトレンズを続けられる方は多くいます。装用時間の短縮、レンズの種類の変更、コンタクトレンズ用の点眼薬の使用などで改善する場合があります。ただし角膜に傷がある場合はレンズの休止が必要なこともありますので、医師にご相談ください。
目の乾きの多くはドライアイによるものですが、その原因やタイプは人によって異なります。「たいしたことはないだろう」と市販薬だけに頼らず、症状が続く場合は眼科で涙の状態を調べ、原因に合った治療を受けることが、快適な見え方を保つために大切です。
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