まぶたの疾患
まぶたの疾患

まぶたは顔の印象を決める重要なパーツであると同時に、眼球を保護し、涙を均一に広げるという機能的な役割も担っています。また、視野を確保することで見え方にも影響します。まぶたに何らかの異常が生じると、整容的な問題ばかりか、見え方にも影響し、慢性的な頭痛・肩こり・眼精疲労といった全身症状につながることもあります。
まぶたの疾患は「年齢のせいだから仕方ない」と放置されてしまうケースが少なくありませんが、適切な治療によって改善が期待できる場合もあります。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。当院では以下のまぶたの疾患に対応しています。各疾患の手術内容・流れについては「眼瞼手術」ページをご覧ください。

上まぶたが下がって目が開きにくくなる状態をいいます。上まぶたを持ち上げる筋肉(上眼瞼挙筋)とまぶたをつなぐ挙筋腱膜が、緩んだり伸びたりすることで、上まぶたを引き上げる力が十分に伝わらず、まぶたが上がらなくなります。加齢が最も多い原因ですが、長期のコンタクトレンズ使用、目をこする習慣のある方にも起こりやすいとされています。
まぶたの開き具合(瞼裂幅)・挙筋機能の計測、視力・視野検査を行い、手術の適応を確認します。「ある日突然まぶたが下がった」場合は、動眼神経麻痺・重症筋無力症など全身疾患が原因の場合もあるため、精密検査が必要です。
機能改善を目的とした手術は健康保険が適用されます。緩んだ挙筋腱膜をまぶたの瞼板に再固定する「挙筋腱膜前転術」が標準術式です。皮膚のたるみが強い場合は皮膚切除術を組み合わせることもあります。
自由診療にはなりますが、手術をせずに点眼薬のみの治療法もあります。1日に1回点眼薬を投与することで、まぶたの開き幅が大きくなります。しかし、効果は一時的であり、翌日には元に戻ってしまうので、継続して点眼をする必要があります。こちらの治療に関しては、薬剤費用に加え診察・検査費用も自由診療となります。
| アップニーク®︎ミニ点眼液0.1% | 1箱4,890円 |
|---|---|
| 初回検査代 | 3,300円 |
| 定期検査代 | 2,200円 |
※費用は予告なく変更となる場合があります。最新の費用は受診時にご確認ください。
まぶたの縁が眼球側に巻き込まれ、まつ毛が眼球に常時接してしまう状態です。加齢によるものが最も多く、高齢者に多い疾患です。まつ毛の方向のみが異常な「睫毛乱生症」・「睫毛内反症」も含まれます。
細隙灯顕微鏡検査でまつ毛の角膜接触の有無・角膜の傷の状態を確認します。軽症の場合は点眼薬で対応しますが、症状が強い場合や角膜に傷がある場合は手術が根本的な治療となります。
手術が治療の基本となり、症状・年齢・まぶたの状態に応じて術式を選択します。保険診療の対象です。
まぶたの中にあるマイボーム腺と呼ばれる、脂を分泌する腺が詰まり、慢性的な炎症によって脂肪の塊(肉芽腫)が形成された状態を「霰粒腫」といいます。まぶたにコリコリとした無痛性のしこりができるのが特徴です。細菌感染による急性炎症を「麦粒腫」と呼び、いわゆる「ものもらい」です。まぶたに赤み・腫れ・痛みを伴います。霰粒腫と麦粒腫は別の疾患ですが、混在することもあります。
麦粒腫
霰粒腫
霰粒腫の小さいものは点眼薬・内服薬・温罨法(ホットタオルなど)で自然に吸収されることがあります。サイズが大きく吸収が見込めない場合、見た目や異物感が気になる場合は、手術を行い、切開して内容物を排出します。麦粒腫は主に抗菌薬の点眼・内服で治療します。
自分の意志とは無関係に、まぶたを閉じる筋肉が過剰に収縮してしまい、ひどくなると、まぶたが勝手に閉じてしまう状態です。両側性に起こることが多く、「まぶしくて目を開けていられない」「まばたきが多くてつらい」「目が開かない」などの症状が続きます。初期症状がドライアイや眼精疲労と似ているため診断が遅れることがあります。また、うつ病・パーキンソン病などに合併することもあり、他科との連携が必要な場合もあります。
問診・視診により診断します。ドライアイ・片側顔面痙攣・重症筋無力症などとの鑑別が重要です。神経内科などとの連携が必要になる場合もあります。
第一選択はボトックス注射(ボツリヌス毒素注射)です。まぶたの筋肉への注射により、過剰な収縮を一時的に抑えます。効果は3〜4か月程度持続するため、繰り返しの治療が必要です。保険診療の対象です。
視野の狭まりや視機能への影響など、機能障害を伴う眼瞼下垂に対する手術は健康保険が適用されます。美容目的での手術は自由診療となります。保険適用の可否は診察時に判断します。
小さな霰粒腫は点眼薬や温罨法(ホットタオルなど)で自然に吸収されることがあります。しかし、大きいもの・長期間変化がないもの・繰り返すものは、切開処置が必要になる場合があります。まずは診察を受け、適切な対処法をご相談ください。
ドライアイは涙の量や質の問題で目の表面が乾燥する状態で、点眼薬による治療が有効です。眼瞼痙攣は眼輪筋の不随意収縮であり、ドライアイの治療をしても改善しない場合に疑われます。「まぶしくて目を開けていられない」「強制的にまぶたが閉じる」という症状が特徴です。両者が合併することもあります。
まぶたの疾患は、見え方や生活の質に大きく影響します。「年齢のせい」「たいした症状ではない」と思っていても、治療によって大きく改善するケースは多くあります。当院では、患者様の状態に合わせた丁寧な診察と治療をご提案します。気になる症状があれば、お気軽にご来院ください。
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